ダイエット計算機について

※ここでいうダイエットとは食事療法の意味ではなく、日本語として定着した減量の意味として使用しています。

ダイエットの最大の目的は余分な体脂肪、いわゆる贅肉を減らすことです。

生活に必要な筋肉、骨などの組織や、水分などを減らすことではありません。

とりわけ、水分はちょっとした食生活の変化によって頻繁に増えたり減ったりするため、一時的な体重の増減に影響を与えやすいです。

ダイエットを開始してすぐ、特に糖質制限などをすると顕著ですが、大量の水分が失われます。

そのため、ものすごい勢いで体重が減りますが、実は体脂肪はそんなに減ってはいません。体重の減少の多くは水分の喪失によるものです。

これはきちんと計算するとわかることです。

たとえば、脂肪を1kg燃焼させるためには7200kcalの消費が必要だと言われています。

7200kcalといえば、成人男性が食事から得るカロリーのほぼ3日分です。

7200kcal÷3日=2400kcal。

2400kcalというのは、同時に成人男性の標準的な1日の活動消費カロリーと重なります。

1日に2400kcalを摂取し、2400kcalを消費することで、痩せもせず太りもしない身体を維持し続けることになります。

つまり、脂肪を1kg燃焼させるということは、3日間断食をして摂取カロリーを遮断した上で、7200kcalを消費することでようやく成し遂げられることなのです。

これが2kgならば6日間、3kgならば9日間です。

あまり現実的ではないということがおわかりいただけると思います。

でも「あれ?」と思いませんか。

ダイエットを初めてすぐに、2kg~3kg減るなんてことは良く聞きませんか?

はたまた、1週間で○○kg減量!!なんていう広告を当たり前に見ませんか?

もう一度確認ですが、この「減量」が「脂肪の減少」を意味するものであるならば、それはありえません。脂肪吸引でもしなければ、数字的にありえないのです。

この場合の多くは、おそらく水分です。

ですから、その直後に水分を補給すれば体重はもとに戻ります。

糖質制限などを積極的に行っていた場合などは、ダイエット後に再び糖質を摂取すれば、糖質が水分と結びつくためにみるみる体重が戻っていきます。

また、体内の水分は相当量あるとはいえ、必要以上にその水分を失うわけには行きません。

水分の減少は突然止まります。そこから体重はなかなか減らなくなります。

きちんとした理にかなったダイエットをしなければそれ以上の減量は難しくなります。

先に書いたとおり、脂肪1kgの燃焼には7200kcalの消費が必要です。10kgならば72000kcal。

おわかりですね。

1ヶ月間飲まず食わずで過ごした結果、やっと体脂肪が10kg減ります。

しかも、その間寝ているだけというわけにはいきません。それでは消費カロリーが足りません。

1日に2400kcalを消費するために、きちんと仕事あるいは学校に行き、普段どおりの生活を送らなければなりません。その間、ノンカロリー飲料等の限られたもの以外の一切の飲食はできません。

そんな生活をしてやっと1ヶ月で10kgです。

いやいや、運動をすれば良いじゃないかと反論する方もいるでしょう。

それでは2400kcalを消費するための運動とは。

時速8kmのジョギングの場合は10時間かかります。健康スポーツの代名詞的なウォーキングだと実に35時間、1日で消化できません。つまり、不可能です。

ようするに、1ヶ月で10kg減量できます、と謳っているようなダイエット(があるならば)、それは嘘八百なのです。出来るわけはないのです。少なくとも、脂肪を減らすダイエットではないのです。

では、本当のダイエットとはどんなものなのか。

これからダイエットを始めようとする方に、これからこんな生活をしていけば、本当に体脂肪は減るのですよということを確認してほしくてこの計算機を作ってみました。

ダイエットとは、本来時間がかかるものなのです。

最低でも、太るときよりも時間のかかるものなのです。

だって、自動車だってガソリン使うより、給油の方が速いでしょ。そんなものです。

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