太っているころ、帽子を被るなんてことは選択肢にありませんでした。
どんなに紫外線が降り注ぐ猛暑でも関係なし。
だから今回のダイエット開始当初、あの猛暑の中を帽子も被らずにウォーキングを続けるという、今思うと実に危険なことをしていました。
何故、帽子を被らないのか? むしろ帽子を嫌ってすらいたのか?
単純な理由です。
シルエットがおかしなことになるからです。
全顔出しではありませんが、以下の記事に私の太っていた頃の顔を連想させる画像があります。
太っている人の中には顔に贅肉のつかない特殊な方も中にはおられますが、往々にして顔もパンパンに膨れています。
特に、贅肉の付きにくい顔の上半分に比べて、下半分には頬から顎にかけて太れば太るほどでっぷりと脂肪が溜まります。
結果、ただでさえ(顔に何も付けていない状態の時でさえ)いわゆる「下ぶくれ」状態であるにも関わらず、帽子を被るとさらに大変なことが起こります。
頬から下の部分と比べるとかなり控えめな脂肪量でありながら、その僅かな脂肪量で顔全体のバランスを整えるために最後の抵抗をしていた部分が、帽子によって内側に締め付けられます。
その結果どうなるか。
顔のシルエットが「洋梨」になってしまうのです。
見覚えありませんか。
こんな感じの人、いますよね。
帽子を被った私は正にこれになります。
もちろん、帽子を被らなかったからといって下ぶくれていないわけではないのですが、わざわざ自分の欠点を強調してもしょうがありませんので、帽子を避けておりました。
ところがダイエットをした結果、身体の贅肉に加えて当然顔の贅肉も落ちていきます。
顔の上半分の半径と下半分の半径が同じくらいになったのはいつの頃だったか。
顔のシルエットが上から下に下ぶくれることなく垂直に一直線に、そしてさらに顔の下半分のほうが上半分より少し小さくなってきました。普通はそうなのか?
そうなってきたとき、熱中症予防を考えて帽子(キャップ)を被るようになりました。
涼しくなってくると、今度は厚手のキャップ。さらに冬を迎えて耳がかじかんでくるようになると今度はニット帽を被るようになりました。
不思議なもので、外出時にいつも帽子を被っているうちに、今度は帽子がないと落ち着かなくなってくるものです。
天気とか気温とか関係なく帽子を被っている人の気持ちが今はとてもわかります。
とにかく帽子が手放せない。
ちょっと以前の自分から想像もできませんが、わからないものですね。
あと、自分はかなり頭の大きい人間だと思っていたのですがそうでもなかったようです。
太っていた頃は軽く60オーバー、あの後ろの調節を目一杯広げてもきつきつだったんですが、今は一番縮めても余裕があります。頭も小さくなるんですね。
もっといろいろな帽子にも挑戦しようかな、なんて思いもよぎったわけですが、
「いい年して冒険はするな」「やめろ」
と身内にいわれましたので、せいぜいキャップとニット帽程度で我慢しておきます。