脂肪遊戯~体脂肪と除脂肪とダイエット

地層の化石のぺんぎんさん

ダイエットの目的は当然体重を減らすことであるわけですが、ただ闇雲に体重を減らせば良いというわけではありません。

筋肉や骨格などが必要以上に痩せてしまえば身体がスカスカになってしまって、かえって弱く不健康な身体になってしまいます。

やはり重視するのはいらないものを削ること、つまり、余分な脂肪を減らすことが最大の目的です。

今回のダイエットは55kgの減量を達成してゴールを迎えたわけですが、では、いったい体脂肪やその他の体組織はどれくらいの減り方だったのか?

そこを検証してみようと思います。

体脂肪や除脂肪の減少を確認してみます

参考にする数値は、あくまでも家庭用の体組成計で測定した「体脂肪率」の数値です。

そこには当然誤差がありますが、ダイエットの期間中測定し続けていることで、その変化の流れはつかめるものと考えます。

使用した体組成計は前半2018年のダイエット開始から2020年2月まではオムロン製の体組成計。その後タニタ製のものに変更しています。その機種間の誤差はなかったということは交換時に確認しています。

未測定期間の補完方法について

また、2020年初頭までは毎日の体脂肪率測定をきちんと行っていなかったため、記録が飛んでいます。

体重については毎日測定していたものの、ダイエット休止期間中の一部で記録を撮っていなかった時期があります。

今回の検証にあたっては、記録のない期間の開始点と終点の数値の差を等分してなだらかな曲線で繋ぐ形で保管することとしました。ただ、その期間についてはほとんど数字の動きがないこともあり、大きな誤差はなかったと思われますのでご理解下さい。

シーズン別体組成変化

まずは、ブログにおいて大まかに分けた期間、シーズン1~3でどのような体組成変化があったのか見てみます。

シーズン1シーズン2シーズン3全期間
体重減32.5kg1.0kg21.6kg55.1kg
体脂肪率減11.5%0.2%13.5%25.2%
脂肪減22.7kg0.5kg14.7kg37.9kg
除脂肪減9.8kg0.5kg7.0kg17.3g
脂肪/体重比69.8%50%68.1%68.8%

最下段の「脂肪/体重比」は減った全体重の中の脂肪が減った割合です。体重が10kg減った場合に脂肪が5kg減っていれば、脂肪/体重比は50%となります。

ダイエットの目的=体脂肪を減らすという視点で見ると、結果的には減った体重のうち体脂肪が占める割合がおよそ70%であるというのは一見問題があるようにも見えます。30%もの除脂肪(脂肪以外の体組織)が失われているということだからです。

しかし、そもそも開始時点の体重が120kgです。その時点での除脂肪体重を当時の体脂肪率39%から計算すると73.2kgとなります。ダイエットの目標が65kgですから、体脂肪率を現実的ではない0%まで落としたとしても目標には到達しないことになります。

つまり、目標設定を65kgにした時点である程度、除脂肪体重を減らすことを視野に入れないとダイエット計画自体が成立しないものになってしまうのです。

太って巨体になった場合、体脂肪はもちろんですが、その巨大な体重を支えるために必要以上に実は筋肉がついている場合があります。痩せた場合は通常の日常生活を送ることにおいては、そこまでの筋肉は必要ではなくなりますので、ボディービルダーを目指すような場合を除いて、ある程度筋肉等の除脂肪体重が減ってしまうのは許容範囲だと私は思います。

そんな見方をすれば、今回の全体での脂肪減少割合が7割程度というのは、まあ合格点かなと考えます。

筋トレは除脂肪割合に関係ない?

むしろこの期間別の結果で興味深いのは、シーズン1とシーズン3の比較です。

シーズン2については、ダイエットがほぼ動いていない期間なので無視してしまって構わないと思います。

ただ、シーズン1とシーズン3に関しては、ダイエット方法、トレーニング方法など、全く違う方法を撮っています。

シーズン1は主に主食で炭水化物を食べないようにするゆるやかな糖質制限。以前ほどのどか食いはさすがにしないもののカロリーの総量制限は意識していません。

運動はほぼウォーキングのみ。筋トレはほぼやっていません。

シーズン3はシーズン1とは全く逆。食べる食材に制限を設けない代わりに1日1500kcalの総量制限を徹底しました。

運動も真逆。ウォーキングは時間の空いたときにたまにする程度。その代わり、ほぼ1日おきの筋トレを実行しました。

トレーニング内容は、純粋な高負荷の筋トレではなく、HIITといわれる高強度インターバルトレーニングを少しアレンジして、ある程度心拍数の回復時間をとるようにしたものです。

この、真逆の方法をとった期間の体脂肪/全体重減少比率がほとんど同じものです。これにはびっくりです。

印象としては、シーズン1の方が体脂肪の減少比率が低いのではないかと思っていたからです。

もちろん、ダイエット開始当初の120kg→87kgへの減量と、後半87kg→65kgの減量では、日常生活で体にかかる負担そのものも大きく違うため、単純な比較はできません。120kgの身体はいわば87kgの身体に30kgの重りをつけて生活しているのと同じなのですから。

さらに、私は研究者でもなければプロのボディービルダーでもありませんから、トレーニング内容と体重、体脂肪の関係など詳細な解説はできません。

あくまでも大減量の経験者として、また、その経過を数値で詳細に記録していた変わり者という立場でしか、この結果を説明することが出来ません。ごめんなさい。

ただ、2019年の秋頃の時点で、自分の身体、特に胸板の辺りの貧弱さにショックを覚えて筋トレを始めたという事実もあります。その時の記事です。

今、身体を見ると、明らかにその頃とシルエットが違います。ダイエット完成時点の身体はブログでもご紹介したとおりです。

単純に身体の中の脂肪とか筋肉とかが数字上で占めている割合と、シルエット(体の形)として見えてくるいわゆる「体つき」とでもいうのでしょうか、この関係というものは全く違うものなのかもしれませんが、そこはもう私はわからないので、気になる方は著名なマッスラーのブログかYoutubeでも探してみて下さい。

食事内容と脂肪

もうひとつ、トレーニング視点ではなく、食事の視点から。

シーズン3はガチガチで1500kcalの総量制限をしました。ただし、PFCバランスも同時にきちんと管理して、特にタンパク質が絶対に不足しないように、1日100g程度を必ず摂取するようにしていました。

一方で、シーズン1は主食の炭水化物をセーブする以外はどんぶり勘定。カロリー計算もしていません。PFCバランスも全く考慮に入れていません。それでもやはり脂肪の減少割合はシーズン3とほぼ同じです。

この期間の食事内容に関しては、シーズン3で「あすけん」を使用し始めてからほどは正確ではありませんがある程度の記録もとってありますので、改めて検証することで新たな事実も見えてくるかもしれません。ただ、ちょっと大変な作業になりそうなのでしばらくお時間ください。そのうち調べてみます。

もっとも、このシーズン1の運動、食事の方法で体重が落ちなくなったからこそのシーズン2、シーズン3があるわけで、2つの期間の数字が似ているからといって、もたらす効果も同じと考えるのは早計でしょう。

ざっくりし過ぎの総括かもしれませんが、あくまでもシーズン1の方法は体重が120kgという極端なものだったからこそ機能した方法だったような気がします。言い換えればシーズン3の方法を最初からやっていればもっと早い期間で目標まで到達していたのではないかとさえ思います。

実際にそのような方もいらっしゃいますしね。

ただそうなると、始めからそんなストイックな方法で果たしてモチベーションが維持できたのかという、メンタル面での疑問も残ります。難易度がグラデーションのように緩やかにきつくなっていったことで、精神的な負担も軽く感じられたという面があったのもまた事実なのです。

視覚的に確認する

さて、最終的に17kgもの脂肪以外の体重を減らしたとなると、やはり、もうちょっとなんとかならなかったのかという気もしますが、ここでグラフ化してみます。

このグラフを見てみると、実は結構優秀なダイエット経過を辿っていたのではないかということが視認できます。

ダイエット 体脂肪 除脂肪 減少グラフ

こちらの積上グラフは体重、体脂肪、除脂肪の減少をグラフ化したものです。

青が全体重、赤が除脂肪、黄色が体脂肪です。

全体重と体脂肪がほぼ同じラインを描いて減っていくのが見て取れます。それに対して除脂肪体重は緩やかに、一定のペースで下り続けています。他の2つのラインに挟まれて、一見すると水平に見えるほどです。

数字を見ると結構減ったような印象を受ける除脂肪体重ですが、上のグラフを見る限りでは、この大型ダイエットにおいては理想的な割合であったと言えるのではないでしょうか。

結果をみると、今回のダイエットがほぼ理想の形で終えることが出来たと言えるのですが、途中のメカニズムについてはまだまだわからないことが多いです。

まあ、終わってしまっているので気にすることはないと言えばそれまでですが、今後の体重、体脂肪率維持のためや、はたまたこのようなブログを運営しているものの使命として、今後もいろいろと検証を続けて行こうと思います。

とりあえず、今回はここまでです。