背番号19とナゴヤ球場

吉見ユニフォームを着たペンギン

コロナ騒動の2020年シーズン。

今年は1回も現地観戦することなくシーズンが終わることになりそうです。
ここ数年は2~3試合は現地で観戦を楽しんでいたのですが、とても残念です。

とは言っても、実は1軍の試合はもう何年も見ていません。

諸事情により夜間に家を空けづらく、ナイター中心の1軍の試合はどうしても足が遠のいてしまいます。

その代わりというわけでもないのですが、昼間に時間があるときはナゴヤ球場まで出向いて、若き戦士たちの活躍を見るのを楽しんでおります。
特にダイエットを始めてからは、ウォーキングを兼ねて球場まで出かける(決して近くはないのですが)のも楽しみの一つでした。

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それは2019年のある秋の日の試合のことでした。

もうシーズンも終わろうかという頃、最後にもう1試合とナゴヤ球場にでかけました。

その日は根尾選手を始め、若手打撃陣が爆発し、序盤から順調に得点を重ねます。
また、皮肉なことに本来1軍にいるべきすでに実績のあるピッチャー達の好投により、試合は快勝でした。

試合も終わり観客が出口へ向かう中、満員の球場ゆえ、少し人が引いてからにしようとそのまま席に座ってグラウンドをボーッと眺めておりました。

そのとき、突然声をかけられました。

「写真撮ってもらってもいいですか?」

声の方を見ると、そこにはニコニコととても楽しそうなご婦人の姿がありました。
おそらくお一人で来られていたのでしょう。ナゴヤ球場のグラウンドをバックに記念写真を撮りたいとのこと。
それがスマホだったのかデジカメだったのか、もう覚えてはいませんが、撮影機材を受け取り操作方法を確認した私は彼女にレンズを向けました。

「すいません、ちょっと待ってくださいね」

そういう彼女はなにやらごそごそと何かを広げ始めました。

彼女が手にしていたのは、「吉見一起」と大きくプリントされたタオル。

それを両手で大きく広げると

「お願いします」

と、またニコニコと笑いました。

撮影をして撮った写真を確認してもらうと、彼女はまたニコニコしながらお礼をいって出口へ向かいました。

私はその後もまだ数分グラウンドを眺めながら考えました。

彼女はたまたまナゴヤ球場に来たのだろうか。

それともここがナゴヤ球場だったから来たのだろうか。

そのことに深い意味はないのかもしれませんが、あのタオルは本当はここではなく、ナゴヤドームで広げるべきタオルのような気がしたのです。

吉見選手ありがとうございました

吉見一起選手が引退を表明されました。

黄金期後半の欠かせない大エースとして、忘れられない選手です。

いつかまた復活して活躍することを願っていましたが、それは叶わぬ願いでした。

あの時代、あんなに楽しく愉快で幸せな日々を与えてくれたことを、ただただ感謝するばかりです。

チームは終盤にバタバタし始めて、勝ち星に余裕はありません。

しかし、あれだけの大選手、きっとナゴヤドームで引退試合が行われることでしょう。

そのとき、はたしてあのときのご婦人はナゴヤドームを訪れるのでしょうか。

願わくば、あのときのタオルを思いっきり高く掲げて、吉見選手に声援を送ってほしいと思います。

吉見ユニフォームのペンギン後ろ姿

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