昔20代だった頃、アパートとも呼べないような家賃2万円のいわゆる「下宿」で暮らしていた頃の食事といえば、基本は「安く」「多く」であった。
太るためには贅沢が必要かというと決してそんなことはなく、安くてもお腹を満たすものはこの飽食日本には溢れているのです。
で、その下宿生活の頃にたまに食べていた衝撃のごちそうがありました。
その名も
「マルシンハンバーグ丼」!!
もう聞いただけでガバっとよそった丼ぶり飯の上にマルシンハンバーグを乗っけた姿が想像できるでしょう。
でも違います。そうではありません。微妙に違います。
マルシンハンバーグを使うのはあっています。当たり前です。「マルシンハンバーグ丼」といっているのにイシイのハンバーグを使っていたらおかしいです。
当時、近所の激安系の食品店で、たまにマルシンハンバーグを1個50~60円とかで売っている時がありました。まずはその時を狙ってこれを10個買ってきます。10個です。9個でも11個でもなく。理由はないよね。
これを焼きます。
今のマルシンハンバーグはレンジ対応ですが、当時は焼かなければいけません。そもそも、2万の下宿に電子レンジなどありません。口数1つのちっちゃなガスコンロがあるだけです。
だからこれをフライパンでじっくり焼きます。焦がさないように焼きます。
マルシンハンバーグはラードでコーティングされているので油はいりません。そのままフライパンで焼くのですが、じつはこれが後で面倒くさいことになるのです。
ともあれ、これを10個、当然1回では焼けませんから2回ほどに分けて焼きます。
焼き終わったら、これを丼ぶりに全部流し込みます。全部。
え?御飯の上に?違います。「空」の丼ぶりの中に焼いた「マルシンハンバーグ」を流し込みます。
この動作を「流し込む」というのが正しのかどうか怪しいですが、イメージは正にそんな感じです。
ダイエットも終わっていることだし、久しぶりに作ってみようかと思いもしましたが、さすがに2000kcalほどになりますし、そもそも今の身体では食べられないでしょう。
どうやってご紹介しようかと考えた結果、またBlender3Dに頼ることにしました。
では私のつたない3DCGでご覧ください。マルシンハンバーグ丼です。
何がハンバーグ丼だよ、ハンバーグが丼ぶりに入っているだけじゃねえか、という意見はごもっともですが、同時に、ハンバーグが丼ぶりに入っているもののどこが「ハンバーグ丼」ではないというのでしょうか?これは正にマルシンハンバーグ丼なのであります。
ちなみに、上記CGには本物の焼いたマルシンハンバーグをテクスチャに使っていますので、再現度はなかなかだと思います。というか、当時のものより美味しそうだ。
画像からもわかるかもしれませんが、そのときはラーメン丼ぶり使ってました。
もう、これ食べたらお腹いっぱい胸やけいっぱいです。カロリーもいっぱい、中性脂肪もコレステロールもいっぱいです。体に悪いのは重々承知ですが、これを5~600円で食べられたというのは当時はとてもありがたかったのです。
1つ欠点があるのですが、これを作ると、焼き終わった後のフライパンが大惨事になります。
これに使われている油はサラダ油ではなくラードなので、冷えると固まります。焼いているときは良いのですが、焼き終わった後、すぐに拭き取らず呑気に出来上がったハンバーグを食べていると、食べ終わった頃にはハンバーグ10枚分のラードでフライパンが真っ白になります。掃除が大変大変。
これを回避するために、3回目くらいからはオーブントースターを使うようになりました。
当時でも2000円くらいで安いオーブントースターは買えたので、これにアルミホイルを敷いてその上で焼き、終わったらアルミホイルをポーイすれば掃除いらずです。
また、フライパンで焼くよりもいい感じで表面カリカリに焼けます。
1個202kcalですか。全部で2020kcal。OOPS!!
タンパク質も全部で110gも取れますが、一度に食べているので半分くらいは無駄になります。
脂質も135g。コップ1杯くらいの油飲んでるのと一緒です。塩分も相当。
身体に悪い悪い。
でも美味しかったなあ。当時。もう一生やることはないだろうけど。
太りたいなっていう人。試してみて。きっと太るから。
この記事を書いていたらマルシンハンバーグをすごく食べたくなってきて、こんな料理を作って食べました。