管理人が平成時代の若き時代の記憶をもとに書いています。あくまでも一個人の体験であり、また、記憶が曖昧な部分もありますので、業界全部に当てはまるとは考えずに話半分でお読み下さい。

EPISODE 006 ~無邪気な怪獣のドナドナ

何かを運ぶトラック

トリッキーな搬入話が続きましたので、ひとつ癒やされるエピソードを。

ゲーム機の移動はもちろんトラックです。2tトラックです。1tのもあります。普通免許で乗れるやつ。

製品を購入したときはメーカーから大型トラックで運ばれてくるのですが、それを倉庫に一旦下ろします。各店舗への搬入日まではそこで保管します。

搬入当日に改めて倉庫から2t車に積み込んでお店に出発です。

メーカーからの到着日と設置日が重なる場合は店舗へ直行してもらう場合もありますが、その多くは直営店の場合で、シングルロケーションの場合はあまりありません。

基本的には我々営業がトラックに積んで運んでいきます。

すでに店舗に設置済みの機械を別の店舗へ持っていく場合も同じ。

大手の広域オペレーターは昨今業務の棲み分けが進んで、移動や搬入、メンテナンスは他社や子会社にまかせるなんてことも多いと思います。

私がやってた頃は全部自前でした。

さて、あるとき大きな乗り物をスーパーのゲームコーナーに設置することになりました。

新品購入だったか店舗間移動だったのかは、あまり覚えてはいません。でも運んだときのことはよく覚えています。

乗り物というのは、いわゆる小さい子供が乗って、お金を入れると前後や左右、はたまた上下にと、楽しい音楽とともにゆらゆらと揺れるやつです。古くはバスとかパトカー消防車などの働く車系から始まって、今はキャラクターものが人気です。

最近はカプセルやカードが排出される「お土産付き」のものも多いですね。

その乗り物。その時のものはかなり大きなキャラクターもの。

某怪獣です。えーと、ゴ○ラです。

外観はデフォルメしたかわいい○ジラ。全高2メートル以上はあろうかという巨大なゴジ○

きちんとした正規品なので伏せ字にする必要もないのですがなんとなく。

この怪獣の中身がスッポリと空いていまして、中が運転席のようになっています。モニターやらレバー、スイッチなどがついていて、お客さんはミニゲームを楽しみながらゆらゆら出来るようになっています。

これ、中に入ってしまうと外側は全く見えないわけで、皮が何であろうと関係なくなってしまうのですが、子供にとってはそんなことはどうでも良いのでしょう。乗る前のワクワク感と、乗っているんだぞのワクワク感。失いたくないですね。

そんなゴ○ラを運ぶのですが、これがでかい。

デカイことはデカイですが、トラック後方のパワーゲート(荷物を上げ下げできるリフト)で上げられないことはない。少しゲートからはみ出すけれども後ろで支えて上げてしまいさえすれば、サイズは問題なし。荷台にスッポリと収まります。

しっかりと固定して、さあ行くか、と、荷台から降りて見上げてみると、何ということでしょう。

「あら、かわいい」

トラックの運転席の屋根の上から、巨大なゴジ○の顔がちょこんと覗いています。いえ、ちょこんと覗いていますなんていうレベルじゃなくて、屋根の上から顔だけ出ているレベル。

走り出すとすぐに恥ずかしくなってきました。

何故なら、みんなが見るわ見るわ。対向車のドライバーの目線が明らかに斜め上方。信号待ちなんかしたら指を刺される刺される。

みんな上の○ジラを見ているのであって、運転している人などには全く興味がないので、泰然自若としていれば良いのですが、何となく恥ずかしい。

そうこうしていると、保育園か幼稚園か知りませんが園児のお散歩集団に出くわしました。

もう予想が付きますわね。キャッキャキャッキャのワーキャーワーキャー。

そのうち先生も一緒に手を振り始めます。子供たちも一斉にこちらに、いえ、正確には上の緑の巨大な機械に向かって手を振っています。

ゴジラを運ぶトラックと手をふる子供たち

そこで子供たちの期待に応えてジッとしているわけにもいかないので、車の流れに合わせて進み始めます。何となく先生と目があったような気がしたので軽く会釈。ああ、良かった。先生も返してくれた。気づかれなかったらかなり恥ずかしかった。

興奮する子供たちをドアミラーでチラ見しながら設置先に向かうのでした。

ほっこりしたなあ。癒やされた。

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